A〜Hの8チームが綱引きの試合を図のようなトーナメント戦で行った。ア〜オのことがわかっているとき、1〜5のうち確実にいえるのはどれか。
ただし、すべての試合において引き分けはなかった。
ア 1回戦でHチームに勝ったチームは、2回戦でEチームに負けた。
イ Dチームは全部で2回の試合を行った。
ウ 1回戦でBチームに勝ったチームは、3回戦まで進んだが、優勝はしなかった。
エ 1回戦でAチームに勝ったチームは、2回戦でFチームに勝った。
オ CチームはEチームに負けた。
1 AチームはGチームと対戦した。
2 BチームはCチームと対戦した。
3 CチームはFチームと対戦した。
4 DチームはHチームと対戦した。
5 EチームはGチームと対戦した。
この問題は、平成21年度に国家U種試験で出題された問題です。前回の問題でも述べましたが、ややこしい問題ほど、きちんと分けることが大切です。そのためには、分けるための「箱」が必要なのです。これが、「モレなくダブリなく」作れれば、問題はほぼ解決したようなものなのです。
そして本問は、A〜Hがトーナメント表のどこにいたのかを推理させる問題です。つまり、用意すべき「箱」は「トーナメント表」になるはずですね。そこで私は以下のような「箱」を提案します。
これは@が優勝、Fが一回戦でGに勝ち・Dに二回戦で負けたことなどを表したものです。
もちろん、実際のトーナメントでは左端のチームが優勝するとは限りませんが、本問の場合、どのチームがどのチームに何回戦で勝つかが必要なのですから、実際の表を並びかえて、表をこのように書いてもモレなくダブりなくになっているはずです。ここまでこれたらなんとか解けると思います。このように、モレダブりなく整理しようと心がけることが何より大切なのです。そうでないと迷宮入りになりかねません。
後は、条件から各チームが何番に入りうるかを整理していきます。
ア:このチームは2回戦負けですから、BまたはF。
→Bならば、HがCかつEが@になります。
Fならば、HがGかつEがDなります。(★)
イ:Dは2回戦負けということになります。
→DはBまたはF(※)
ウ:このチームは3回戦負けですから、Dです。
→BはEに確定です。(☆)
エ:このチームは3回戦まで上がっている。つまり、@またはD。
→@ならば、AがAかつFがBになります。
Dならば、AがEかつFがFなります。
→しかし、(☆)より、BがEですから、下段はありえません。
→AがA、FがBに確定です。
→さらに、(※)より、DがFに確定です。
オ:残っている@・C・D・Gのうち、CがEに負けられるのは、
Eが@かつCがDしかありません。Eが@かつCがDに確定です。
→すると、(★)より、HがCに確定です。
→残りは、GがGに確定です。
1〜5の選択肢をチェックして正解は2となります。
どうでしたでしょうか?「モレなくダブリなく」分ける大切さ、おもしろさが少しでも伝わったでしょうか。複雑な問題であっても「箱」さえできたら、後は時間との勝負だけです。
ではまた。
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